【08.05.20】「介護従事者処遇改善法案」が成立へ

「介護従事者処遇改善法案」参院厚生労働委員会で全会一致で可決

「介護従事者処遇改善法案」が成立へ
 
 介護従事者の待遇改善を図り、介護現場の人材不足を解消するため、超党派で提出した「介護従事者処遇改善法案」は5月20日、参院厚生労働委員会で全会一致で可決された。21日の参院本会議で成立する見通し。

 介護人材の確保をめぐっては、民主党が今年1月、地域別、サービス内容別に平均的な賃金水準を決めた上で、その水準を上回る賃金を支給する介護事業所を「認定事業所」として介護報酬を3%加算することを柱とする法案を衆院に提出。この案では、介護労働者の賃金が月額2万円程度の引き上げとなる試算だった。
 しかし、「財源の裏付けがない」などと自民党が批判。成立の見通しが立たない中、民主党が介護人材の確保に関する法整備を優先する観点から、提出した法案を取り下げた。その後、与野党協議を経て、超党派による「介護従事者処遇改善法案」が提出され、4月25日の衆院本会議で可決、参院に送られた。

 同法案は「来年4月までに、介護従事者の賃金をはじめとする処遇を改善するための施策の在り方について検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」としているだけで、早急な具体策が求められている。

 この日の委員会では、介護サービス事業者の不正事案の再発防止などを目指す政府提出の「介護保険法改正案」も全会一致で可決された。

更新:2008/05/20 19:35 キャリアブレイン

公開:2008年5月20日   カテゴリー: