【08.06.12】「ハンセン病問題基本法」が成立へ

「ハンセン病問題基本法」参院厚生労働委員会で、全会一致で可決

「ハンセン病問題基本法」が成立へ
 
 全国に13か所ある国立ハンセン病療養所について、医療・介護体制を整備するとともに、地域住民に開放するなどの措置を盛り込んだ議員提案の「ハンセン病問題基本法」が6月10日の参院厚生労働委員会で、全会一致で可決した。11日の参院本会議で可決、成立する見通し。

 ハンセン病については現在、療養所の利用を入所者に限定しているほか、他の施設との併用も認められていない。
 こうした中、療養所の入所者や職員、支援者らが、地域への開放を可能にした上で、将来にわたって医療・福祉施設として維持し、発展させるための基本法制定を求める運動を展開してきた。
 基本法の制定に向けた国会請願署名は92万人を超えており、超党派の国会議員でつくる「ハンセン病対策議員懇談会」(会長・津島雄二衆院議員)と「ハンセン病問題の最終解決を進める国会議員懇談会」(会長・藤井裕久衆院議員)に提出されていた。

 基本法については、この2つの議員連盟が今年4月に法案提出で合意。6月6日の衆院本会議で可決、参院に送られていた。

 基本法は、医師や看護師、介護員の確保など療養所の医療や介護に関する体制の整備に必要な措置を講じることや、入所者の生活環境が地域社会から孤立することがないよう、療養所の土地や建物、設備などを地方公共団体や地域住民などに開放することなどを柱にしている。

更新:2008/06/10 16:23 キャリアブレイン

公開:2008年6月12日   カテゴリー: