医師増員を決定 医学部定員「削減」見直し
2008年6月17日 夕刊
福田康夫首相は17日午前、舛添要一厚生労働相と会談し、大学医学部の定員削減を明記した1997年6月の閣議決定を事実上撤回し、医師数を増やす方向に転じる方針を決めた。
舛添氏は会談後の記者会見で「閣議決定から10年以上たって医療崩壊の状況になっている。閣議決定を見直す方向で調整すべきだということで、首相の了解を得た」と述べた。具体的に増やす人数などは、財源をどの程度確保できるかなどを踏まえて詰める。
97年の閣議決定では財政構造改革の推進の一環として「大学医学部の整理合理化も視野に入れつつ、引き続き医学部定員の削減に取り組む」と決定。大学医学部の定員は84年の8280人をピークに減少し、現在は暫定的な定員増も含めて約7800人となっている。