日本医労連「看護職員実態調査」慢性疲労は73.5%にも
日本医労連「看護職員実態調査」中間報告発表
慢性疲労は73.5%にも
危ぶまれる母性-切迫流産3人に1人
日本医労連は、4月26日、2万7千545名分の「看護職員の労働実態調査」の記者会見を行いました。厚生労働記者クラブ、日比谷クラブ、三田クラブの3カ所で行い、合計21社が集まりました。26日夜の新幹線のテロップでも流れたようです。27日朝に報道された記事をお知らせします。
【MEDIFAX4月27日】
■看護職員の7割超が慢性疲労
73.5%の看護職員が「翌日に疲れが残る」「いつも疲れている」と回答し「慢性疲労」の状態にあることが分かった。また「健康不安」は61.8%に上った。
医労連中央執行委員会の田中千恵子委員長は調査結果に対して、看護職員が過重労働で厳しい状況にあるとの認識を示した上で「夜勤や残業、勤務間隔に規制が必要。辞めない職場づくりをしていかなくてはならない」とした。
1年前と比較した仕事量は「大幅に増えた」が26.7%、「若干増えた」が36.4%で合わせて6割を超えたほか、約9割が時間外労働に従事していた。
休憩時間が「きちんと取れている」と答えたのは、日勤で23.9%、準夜勤で11.8%、深夜勤で17.2%、2交代勤務で16.7%となり、特に準夜勤では休憩時間が「全く取れていない」が6.9%、「あまり取れていない」が44.1%となった。3年以内に仕事上のミスやニアミスを起こしたことがあるとの回答は86.9%だった。
医療・看護事故が続く大きな原因として何が考えられるかを尋ねたところ、「慢性的な人手不足による医療現場の忙しさ」が84.9%で、「交代制勤務による疲労の蓄積」の32.7%、「看護の知識や技術の未熟さ」の31.0%と続いた。
現場の忙しさは健康実態にも大きな影響を与えており、疲れの回復具合について「疲れが翌日に残ることが多い」が51.2%、「休日でも回復せず、いつも疲れている」が22.3%となり、看護職員の73.5%が「慢性疲労」の状態にあることが分かった。また、健康状況では「健康に不安」と「大変不安」が合わせて61.8%に上った。