初めに林書記長より「2019春闘は非正規要求前進のチャンス」と問題提起がありました。法改正により2020年4月から、正規と非正規間の不合理な待遇差が禁止されるため、定期昇給や一時金、退職金が「一切ない」のは許されなくなります。この法律を学習し、非正規の待遇改善に活用しよう、と提起がありました。具体的な進め方として、①非正規の組織実態をつかみ組織化の方針を立てる ②要求をつかむ ③しゃべり場の開催で組合の見える化 ④均等待遇の実現 の4点が呼びかけられました。
組織拡大の極意は『ふやす人をふやす』
生協労連は組合員の7割が非正規。非正規が活動できる条件を整え、労組役員も半数を非正規が担う。学習もパートさんに伝わるよう工夫。
【非正規の格差是正を進める流れ】
・昨日大阪高裁にて、大阪医科大学のアルバイトにボーナスを出さないのは不合理と認める画期的な判決が出された。パートタイム・有期雇用労働法の改正、同一労働同一賃金ガイドラインの活用を。
【生協労連の格差是正の取り組み】
・一時金は全ての雇用形態に支給を求め、ゼロは許さない
・正規職員と同じ通勤手当、福利厚生(慶弔・生休・駐車場代など)
・処遇に関する説明義務を果たさせる、組織化と一体で思いを組織。
【社会的な格差の是正を非正規の連帯で】
・最低賃金を「全国一律、1500円」に ・均等待遇が前進する法改正を
人と人とのつながりを活かして拡大を
講演後、各職場の非正規の実態や組織化の苦労などを交流しました。
【出された質問と若井さんの回答】
Q:評価制度は生協にもあるのか?
A:役割給制度があり、年間100数十万変わってくる。基準はシンプルに、差は少なくせよと求めるべき。こういう制度は「頑張ったら報われる」といううたい文句で導入されるが、訓練しても客観的な評価は難しい。管理者は部下に納得させる力があるかが問われる。
Q:経営者が「組合に入るな」という圧力をかけるが・・・
A:「恐怖」を植え付けさせるもの。1人ずつのつながりを生かすしかない。その中に組合をどこまでのせられるか。積み重ねが必要。人と人との接点が勝負。そこをうまく探す。
Q:未組織の組織化のポイントは?
A:アメリカの手法、レイバー・ノーツの「トラブルメーカーズスクール」が参考になる。「労働組合に運動を取り戻そう」とのうたい文句で、職場の中をマッピングし、支持者→活動家になってもらおうという手法。全労連にも2人チューターができる人がいる。