5月12日、看護の日に愛知県医労連・自治労連愛知県本部は、春のドクター・ナース・介護ウェーブを開催。栄で集会・デモを行いました(愛知社保協は後援)。雨模様でしたが、17団体から32名が参加しました。報道5社が取材しました(5/17中日新聞に掲載)。
集会では外来、病棟で働く看護師よりスピーチがありました。
・コロナ第6波で、緩和ケア病棟の新規受け入れがストップ。入院予約をしていた患者が、その間に2人自殺してしまった。 起きてはならないことが起こってしまい、ショックだった。 第6波の代償は大きかった(外来)。
・大学で学んだ理想の看護と、現実の差が大きいと感じる。現場は人が足りずバタついており、患者の話を聞く時間がなく待たせてしまう。身体拘束の多さにも驚いた。人がいれば余裕ができる。辞める人を減らす必要がある(病棟)。
・ゆっくり患者に向き合える看護がしたい。「看護師さんいつも忙しそう」と患者に気を遣われてしまう。子育てしながら働ける、休みが取りやすい職場を。選挙で政治を変えよう。みんなで声をあげよう(外来)。
看護師である県医労連・池田書記次長は、めざすべき看護体制について、①県内の看護師を現在の8万人から16万人体制に増やすこと、②看護修学資金貸付制度の再開を求める要請書を10日に愛知県に提出したことを紹介。長く働き続けるためには、休暇の確保や母性保護が必要だと訴えました。
主催・後援団体あいさつ
・社保協:ナイチンゲールはクリミア戦争で看護にあたった。平和でこそ患者の尊厳を守る看護ができる。看護師は長年の運動で、複数夜勤や月8回以内の夜勤を求めてきた。現場の増員の声を届けていこう。
・自治労連:看護と同様、保育士もアンケートで75%もの人が「辞めたいと思うことがある」と回答。勤務時間では1分たりとも気を抜けない。保育は本来とても楽しい仕事。余裕のある職場にしたい。
ケア労働者を組織する組合より連帯あいさつ
・愛労連 西尾議長:昨年「看護師の五輪派遣は困ります」の発信が世界に広がり、今も現場の要求を大切に声をあげる医労連の運動は輝いている。ウクライナでの戦争、「ふたたび白衣を戦場の血で汚さない」と平和のの思いも訴えていこう。
・建交労 田村書記長:学童保育や保育パートを組織している。ケア労働者は、対象となる患者や保育でいえば子どもたちにしっかりと愛情をそそぎ、寄り添う仕事がしたいと願っている。そのために働き続けられる環境が共通の要求。お互いがんばろう。
・福祉保育労 加藤さん:同僚が1人夜勤中に亡くなったことをきっかけに、医労連の皆さんと「なくせワンオペプロジェクト」を始めた。アンケートで94%が1人夜勤していた。辞めたい理由の3位が「夜勤がつらい」。署名を頑張りたい。
・生協労連 小堀さん:介護職の高年齢化がすすみ、特にヘルパーで顕著。この賃金では家庭を持って生活できないと辞めてしまう。待遇改善が必要。
・保険医協会 日下さん:アンケートでコロナ前より患者減。手遅れで見つかる人も。看護師と同様医師も不足。しかし国は認めない。過労死ラインをはるかに超える労働時間は問題。改善が必要。
2年半ぶりのデモ 「守りたい命がある だから増員を」
集会後は、2年半ぶりにデモを行いました。青年部の岡田さん、柴田さんがリズムに合わせて「看護師増やせ」「ケア労働者の処遇をあげろ」とコールし、雨にも負けずにアピールしました。