愛労連エッセンシャルワーカーの大幅賃上げ・増員プロジェクトは、6月17日(金)に県政記者クラブで会見し、プロジェクトで取り組んだ「ケア労働者賃上げアンケート」2,680人の結果を発表。「政府の経済対策としての賃上げが現場に届いていない。専門性に比して低すぎる賃金では働き続けられない」と訴えました。
愛労連・竹内事務局長は、「看護師は救急車200台以上を受け入れている病院の看護師だけに絞っており、県内約300あるうち85病院しか対象になっていない。 賃上げになったのは、全体の看護師の4割のみ。 公立保育園の正規の保育士で賃上げされたのは県内2市のみ。 経済対策のはずが十分に現場に届いていない 」と訴えました。
アンケートでは、
賃上げの内容を知っている人 23%
賃金・手当が上がると答えた人 8%
仕事を辞めたいと思うことがある 63%
仕事・職場への不満や不安に思うこと 1位 賃金が低い 56%
今の基本給に満足している 25%
という結果でした。
アンケート結果
~各ケア労働者の現場からの声~
◆医労連:対象外となった訪問看護や診療所の看護師、病院の介護職等から「感染リスクの高い中頑張っているのに、なぜ私たちは賃上げにならないのか?」と不満が寄せられている。 専門性に比して低すぎる賃金では人が集まらない。 希望を持って就職した看護師が疲れ切って辞めていくのを見たくない。
◆保育士:公立保育園の正規保育士では、ほとんど賃上げがされていない。 防護服もパーテーションもない環境で子どものくしゃみや鼻水を浴びながら働いており、感染リスクも高い。 政府が経済対策として始めた賃上げなのに、現場に届いていないのは大きな問題。
◆福祉保育労:コロナ禍で奮闘する看護師を支える院内保育所の保育士はほとんどが賃上げになっていない。 誇りと 責任を持って働いているにも関わらず、国に対象外にされたことに落胆している。 福祉職場の低賃金・長時間過密労働を解消しないことは、利用者の命を低く見積もっている。
◆生協労連:介護職場では、ケアマネジャーや福祉用具の職場が賃上げ対象外になっており、チームで介護にあたるべき現場に分断をうんでいる。 20〜30代の職員は7%しかおらず、ヘルパーの高齢化も問題。 「この賃金では、家庭を持って働き続けられるか不安」と言っている。