11月11日介護の日、愛知県医労連と福祉保育労東海地本が共同で取り組む「なくせワンオペ!プロジェクト」にて、「なくそう介護・障害職場のひとり夜勤! ~誰もが犠牲にならない働き方を~」オンライン署名40,932筆を厚労省に提出し、厚労省記者会で会見を行いました。署名とあわせて、要請書を厚労省に提出し1時間の懇談を行いました。障害・介護現場で働く仲間が7人上京し、懇談と会見でワンオペ夜勤の危険性を訴えるとともに、厚労委員70人を訪問し、国会でも取り上げてほしいと要請しました。
厚労省で記者会見
厚労省での会見では、障害・介護施設の夜勤労働の実態、1人夜勤では安全が守れないことを訴えました。
・昨年行ったアンケートで94%が1人夜勤を行っている。夜勤回数が月20回以上の人も。虐待しそうになったという声もある。2024年報酬改定で1人夜勤をなくすための措置を求めていく。
・同僚が1人夜勤中に倒れて亡くなった。彼の死を風化させたくない、二度と繰り返してはいけないと、この取り組みを始めた。ワンオペは命と人権の問題。複数配置できるようにしてほしい。
・夜間5時間くらいは40床を1人でみている。コールが重なれば1人では対応できない。瞬時にどちらを優先するか判断して走るが、もう一人が転んでいないことを祈るしかない。夜勤での事故が怖い。
・労基法と障害・介護の報酬が矛盾。現在の報酬では人件費をまともに払うと運営費が残らない。1人で5人の重度障害者を支援するのは不可能。今の福祉は労働者の我慢と事業所の良心で成り立っている。
メディアでも多数取り上げて頂きました👇
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厚労省と懇談
会見に先立ち、厚労省と懇談。障害福祉課から3名、高齢者支援課から1名が対応しました。40,932筆のオンライン署名と要請書を提出。現場から「特養で夜間は看護師がおらず、フロアに介護職1人で毎日疲弊。人が増えれば転倒も減らせる」「休憩や仮眠時間も手待ち時間で自由ではない。福祉労働者の我慢と施設の持ち出しで成り立っている」「現場は常にギリギリ。誰か休めば連泊で夜勤。人が足りな
いから配置基準引き上げられないと言うが、人が少なくて余裕がないのでみんな辞めていく」「ワンオペは制度のハラスメント。現場の犠牲の上に成り立っていては続かない」と夜勤実態を伝え、改善を迫りました。
厚労省からは、「夜間配置加算では1人分の人件費はまかなえないという意見が現場からあがっている」と認め、「報酬改定で有識者や現場からの声を聞いて検討していきたい」と応じました。具体的にどう検討するか問いましたが、明確なこたえはありませんでした。
国会議員まわり
2人ずつ6チームに分かれ、衆議院45人、参議院25人の厚労委員をまわり、現場実態を伝え、国会でもワンオペ夜勤の問題を取り上げてほしいと要請しました。
天畠議員、倉林議員本人、宮本議員秘書と懇談でき、直接訴えることができました。天畠議員は障害当事者の立場から、国会でも取り上げたいと言ってくれました。
初めての国会行動に戸惑いながらも、堂々と自分の言葉で、厚労省や国会議員にワンオペ夜勤の危険性、人権の問題であることを訴えてくることができました。署名にご協力頂いた皆さん、ありがとうございました。制度を動かし、利用者も職員も犠牲にならない障害・介護施設を実現するまで、引き続き一緒に声をあげていきましょう。