1月31日、社保協地域医療委員会と県医労連共同で、介護施設で利用者が感染しても入院できず多数亡くなっている問題で、「高齢者施設での感染者に必要な医療の提供を求める」緊急要請書を名古屋市と愛知県に提出、名古屋市健康福祉局と1時間懇談を行いました。懇談は名古屋市職労・津田委員長の尽力で実現しました。
要請書作成にあたり なごや協会と懇談
今回の要請書作成にあたり、1月23日に、介護施設運営者を訪ね最近の状況や要望を聞き、要請書に反映させました。
当日の名古屋市との懇談では、名古屋市の入院適応となる「中等症2以上」の基準では、感染した高齢者が食事摂取できずに衰弱した際など対象とならず亡くなっていること、施設で療養といっても介護施設は治療ができる環境ではなく隔離も困難であること、入院先がない状況を鑑み、臨時医療施設の設置や県のコロナ専門病院を3月末で閉鎖しないよう県に働きかけてほしいこと、県の介護職の応援派遣事業は感染拡大期には機能しておらず実質的な支援をお願いしたいこと、等要請しました。
名古屋市側は、入院基準について「中等症2はSpO2:93%以下だが、入院が必要かの判断はそこだけではない。ただ、病床がひっ迫していると施設での療養をお願いせざるをえないことがある」と回答。コロナ専門病院の閉鎖については、「医療体制は愛知県が所管。県の方針に従わざるをえない状況だが、要請があったことは県に伝える」と応じました。介護保険課の主幹は「介護施設は生活の場であり、施設で療養といっても医療体制は十分ではないのは理解できる。感染発生時の衛生用品や緊急時の人材確保費用などかかりまし経費の補助を行っている」と施設療養の困難さに共感も示しました。
愛知県に要請所提出・懇談を申し入れ
名古屋市との懇談後、愛知県の感染症対策課にも要請書を提出。名古屋市と同様懇談の場を持ってほしいと申し入れました。
提出した、「高齢者施設での感染者に適切な医療の提供を求める」緊急要請書