5年ぶり 東三河メディカルウェーブ開催 【春闘速報20】

看護現場の人手を増やして

 4月27日、コロナ禍以来5年ぶりとなる東三河メディカルウェーブが、豊橋駅ペデストリアンデッキで行われました。途中から雨が降り出すなど、あいにくの空模様でしたが、全体で9組織26名の参加がありました。

集会

豊橋市職労病院支部
竹内支部長

 アンケートでも看護師の「辞めたい」の声が8割にのぼる。
 欠員の中、新人育成も非常に大変となっている。疲弊してベテラン看護師の退職も出ている。
地域住民のための医療を守る役割が果たせない。

豊川市民病院労働組合 山川書記長

 いざ感染症や災害が発生すると医療従事者が不足して対応ができない。コロナ以前から人員不足となっていた。年休を使って休みたい時に休むこともできない。余裕がなく、ハラスメントも起こりやすい。笑顔で働き続けられる環境をめざしたい

半田市職労病院支部
松下さん

 電子カルテに向かって仕事する時間が長く、患者さんのベッドサイドで寄り添った仕事ができない。より良い看護ができるか患者さんに負担がいかないように考えているが、ジレンマを抱えている。大幅人員増をしてより良い医療環境にしたい

全医労豊橋支部
藤井書記長

 定数に達せず派遣の看護師が入っている。自分の命を削って夜勤しているのに、賃金が安すぎる。そのために看護師になりたがらない、なっても辞めてしまう。ベッドはあっても人員が足りず患者さんを受け入れられない。助かる命を助けたい

リレートーク署名

 集会後の署名行動、リレートークでは11人がマイクを握り次々に現場のひっ迫した状況、患者さんとじっくり関われないことへのジレンマ、増員や処遇改善について語りました。

 署名行動では、遠方からきた方で、「私は自治労だけど、署名の趣旨に賛同するから署名します」という方もいました。署名行動自体は30分強の時間でしたが、非常に協力的で高校生や家族連れなどが次々に署名をしてくれました。全体として110筆の署名を集めることができました。

豊橋市職労病院支部
末次さん

 コロナで過重労働に耐えきれず退職が増え、夜勤回数や残業が増え、コロナが落ち着いても離職がおさまらない。過労死ラインを超えた医師もいる。日本は外国に比べ、人口あたりの医師・看護師数が少なく、賃金も低い。国に医療従事者が増えるような施策を求め働きかけたい。

豊川市民病院労働組合・鈴木さん

 新人は入ってもベテランが足りない。モニターが鳴っても対応できない。看護師は夜勤3人だがいっぱいいっぱい。適正な人数を補充してもらい、安全で安心の医療をしたい。自分たちに余裕がないと患者さんに優しくできない

全医労豊橋支部・茅野さん

体調が悪い時に来てくれなかったと患者さんに言われることもある。
患者さんの要望を聞いてあげたいけれど、看護師が足りなくて中々難しい。すべてを聞いてあげることはできない。

参加―9団体26名 自治労連15(県本部1、半田1、西尾1、豊川4、豊橋8)、全医労7(全医労書記局3、豊橋3、長寿1)、サニーライフ豊橋1、県医労連書記局3

公開:2024年5月14日   カテゴリー: