7月29日、名古屋市立大学教職員組合が支援する看護師の10回目の裁判で証人尋問が1日かけて行われました。
当日は、支援者や関係者、弁護士会主催の高校生向け裁判傍聴の学生さんなどで約50席の傍聴席が埋まり、一時は席が不足し廊下で待機する人が出るほどの状況でした。
証人尋問は、午前に、看護部長、看護副部長、午後にICU師長と原告の尋問が行われました。
今回の裁判は、原告の配偶者の転勤に伴い原告が子供を一人家において夜勤に従事することが困難になったことで夜勤免除を申し入れたところシフトや勤務場所の調整もなく退職し雇用形態の変更を即座に迫られたことに対し、職場環境配慮義務違反だと訴えた裁判です。
被告側の尋問により、夜勤が一定期間できない場合でも、一時的な夜勤免除が行えることや家庭の事情でこれまでも夜勤免除されていた看護師がいた事、原告の配偶者の転勤の情報が不明確な状況のなかであっても配慮がされず、上司が退職届を渡し、退職のはなしが進められていったことなどが明らかになりました。
常勤からパートへの雇用形態の変更に対し退職届けを提出し、それまでの雇用条件がリセットされてしまうことや、看護師としてのキャリアも途絶えてしまうことについても被告側証人らは大きな問題と取られていない事が明らかとなりました。
弁護士の先生方からは「法律的に判断できる材料が増えた証人尋問であった」との評価がされていました。
暑い中、傍聴に駆けつけてくれた皆さん、どうもありがとうございました。
次回、最終準備書面を提出
今後は、原告、被告双方が最終準備書面を提出することになりました。次回期日にて判決日が決定される予定です。最後まで、ご支援をお願いします。